発達障がいは、脳機能の発達が関係する生まれつきの障がいで、自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠陥多動症(ADHD)、局限性学習症(LD)の大きく3つに分けられます。
特徴としては、他人の気持ちなどの想像が苦手、コミュニケーション力が弱い、衝動的に動いてしまう、融通がききにくい、こだわりが強い、ケアレスミスが多い、身体の動かし方が不器用(協調運動障害)、感覚刺激の受け取り方に偏りがある、認知機能が弱いなどです。そのため、その行動や態度は「自分勝手」「変わった人」「困った人」「何もできない人」と誤解され、敬遠されることがあります。
親のしつけや教育の問題ではなく、脳機能の障がいによるものだと理解されれば、周囲の人の接し方も変わってくると思います。
当法人は、発達障がいの特徴が理解され、発達障がいを持つ方々やその家族が少しでも生きやすくなるような社会を目指しています。
上記のような特徴があると、出来ないことや失敗が目立ち、そこにコミュニケーションの取りにくさが加わることにより、注意されたり怒られることが多くなります。そして褒められたり人の役に立つといった社会的な役割を持つ機会が少なくなります。本人も人と違うことに生きにくさを感じています。こういった経験を積み重ねることで、自己肯定感が育ちにくくなります。(劣等感が強くなります)
小さいころから褒められることが少なかったり、欠点ばかり指摘されたり、しつけが厳しすぎたり、怒られてばかりいると自己肯定感が育ちません。自己肯定感が育たないと自分に自信が持てない、生きている価値を見出せない、情緒が安定しない、反社会的な行動・対人不安・引きこもり等の不適切な行動が出現したり、精神疾患(二次障害)になったりと、生きていくことに苦労します。二次障害になられる方は非常に多いです。
小さいころからしっかり褒められ、決断したことや行動したことを肯定的に評価され、集団の中で役割を持ち、ありのままの自分を認められると自己肯定感が育ちます。自肯定感が育つと自分に自信がつき、自分の強みを生かすことが出来、ありのままの自分を好きになり、自分のことを大切に出来るようになります。このように自己肯定感がしっかり育っていると、前向きで楽しい人生を歩むことが出来ます。
自己肯定感を育てるためには早期に周囲がその子の特徴を理解しその子に合った方法で支援することが必要です。